ひとりはチームのために。
チームはひとりのために。

バスケットボール競技の醍醐味は、
「常に考えもって、一瞬の選択と判断から正確な行動をとること」。
ミニバスケのコーチ吉田奈央は、競技者から指導者になって、さらに仲間を意識するようになった。
小学5年でバスケを始め、高校は徳島の強豪校に進んだ。
元・全日本ジュニアのコーチのもと、2年の後半からはキャプテンに。
3年間、国体やインターハイ、ウィンターカップで全国を回った。
まさにバスケ漬けの日々。高校時代でやり切ったと感じた。
「全国を回ると実力がわかる。バスケで飯は食えないと思った」
卒業後、徳島の専門学校で学び、作業療法士の資格を取った。
そこから10年間、バスケとは無縁の生活が続いた。
2007年、室戸の老人保養施設勤務となる。
これを機に、地元の先輩後輩が集まってバスケットを再開。
しばらくしてコーチにと声がかかった。
「けっこう怒るんですが、子どもたちはついて来てくれます。みんなバスケが好きなんでしょうね~」。
ナオ先生こそ、プレイするのも教えるのも好きなんでしょうね~。
「仲間としんどい練習を重ねて、勝つ。目標を達成する歓びを学んで欲しいです」。
この子たちが大きくなって、コーチを手伝ってくれる日を想像する。
ひとりでも、自分が見えなかった高みを味わってくれたら嬉しい。
好きな言葉は、「他力本願」。いい意味で、人に頼ること。
つまり、相手の力を信じて進むこと。

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