コラム

感動(北茨城市大野町で学ぶ)

2011年09月13日(火)


アズです。今日は、茨城県北ジオパークの中の「五浦海岸ジオサイト」(茨城県北茨城市大津町)に行ってきました。ここは,美術研究者 岡倉天心が住んでいた六角堂という建物が「あった」場所です。「あった」と表現したのは、実はここは3月11日の大津波によって流出し、基礎だけが残った状態になっているからです(写真参考)。
茨城県北ジオパークとしても、資材の捜索などをしてはいますが、すべては見つかっていません。建物自体の復元は来年度になりそうとのことです。
今日は、六角堂の流出痕を見たあと、大津公民館に訪問し、地元の人々にも震災のことの話を伺いました。五浦海岸では、4~6mくらいの津波に襲われたそうです。
復興したいけど、原発の問題で、今も漁に出れずにはがゆい思いをしていることなど、様々なことを教えていただきました。また、大津町公民館には、震災直後の写真(地元の人が撮影したもの)が飾られており、その状況を私たちのような来訪者に、地元の方が説明していました。説明後には、「皆さんに伝えてほしい」との話をうけました。
被災して半年しか経ってないけれども、被災の状況を語り継ごうとしている様子を目の当たりにして、その強さに感動しました。
と、同時に自分自身がその状況の中でできることは何だろう、とも思いました。
その写真展を見ている中で、私が非常に印象的だったのは、「一致団結力」です。
その一致団結力は、写真の中でみられた、皆で被災ででたガレキを除去したりする姿です。
この写真&説明で、「災害って、人と人とを必然的に結びつけるものだ」、ということがわかったのと、「災害が起こる前に、より多くの人と人とを結びつけておきたい。そうすれば、災害時に一致団結力をより高めることができるのかもしれない」という思いになりました。
きっと、その役割がジオパークにもあるんだと思います。
人と人とを結びつける場=ジオパーク、ジオパークに関わる人が多いほど、地域の連携(災害時の連携)につながるのかもしれません。
正直言って、学会発表も吹き飛ぶくらいの衝撃を、本日、五浦海岸で受けました。
室戸もけして他人事ではないです。

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