経験と科学の融合。
農業も時流に合わせて変わらなければ。

始まりは約10年前。
室戸海洋深層水を脱塩・濃縮したミネラル液を活性液に応用して生まれたのが、ミネラルメロンだ。
味がまろやかで、メロン特有のピリピリした舌先への刺激もまったくない。
なかでも、糖度や果肉のミネラル含有率や見た目の美しさが極上のものだけが、『プリンセス ニーナ』と呼ばれる。
メロン農家を父から受け継ぐ近澤朋成は、若き生産者の中心的存在。
全国の消費者にその味を伝えるため、ホームページやブログ、ネットショップなどを駆使した販売促進を進めている。
「僕の考えに異論を持つ人もいますが、動いてみることが大事」と言い切り、
「農業も生産、経営、宣伝、販売すべてにおいて時流に合わせて変わらなければ」の持論を実行する。
海洋深層水の効用で果皮ぎりぎりまで甘く柔らかい『プリンセスニーナ』のように、
手間ひまかけていいものを作れば高く売ることができる。
そう確信するが、「高すぎては売れない」と主張する先輩方の理解を得られないことも。
「理想は、海洋深層水を使ってメロンに付加価値をつけてくれた先輩たちと僕ら世代の考えを融合して前進すること」。
両親と祖父母が営む農業を嫌って一度は外に出たが、離れてみて地元や家族のありがたみを痛感。
いまではメロン生産部会長として、10年後、次の世代につなげるマネージメントを模索する。

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