曲なれば即ち全し(天然杉にみる)
2011年10月24日(月)
アズです。
10月22日(土)に室戸市佐喜浜の原木を育てる会主催の「山の学習」に行ってきました。
今年のコースは、蛇谷登山口〜岩佐の関所〜段ノ谷山登山口までのルートを歩くコースでした。
このコースの中で、段の谷山に生える天然杉群を数本見てきました。
当日の天候は、雨、雨、雨!!
集合場所から東洋町から493号線沿いに入り、蛇谷から野根山にあがります。登山口から車を降りて、最初の目的地、岩佐の関所へ。雨だろうが、みんなの気持ちは、天然杉に向かっています。
最初から急な斜面を登ります。所々にシカが食した痕(葉っぱが食いちぎられている部分)なども見かけます。
山を登ること約40分くらい(かな?)岩佐の関所にたどり着き、お昼です。雨が降り、モヤがかかっていたので、岩佐の関所の東屋からのぞく風景は、仙境の世界。何かでてきそうです。ある意味、こんなときに野根山に登る機会なんてないので、特別だったのかもしれません。
昼食を終え、いざ、段の谷山の天然杉群を見に行きます。
途中で地蔵峠を越え、急斜面をおりていきます。・・・が、雨で地面が緩んでいるため、こける方すべる方、続出。
「天然杉群どころではない!自分の身を守るのに一生懸命!」というような雰囲気も。しかし、天然杉群を見るとやはり圧倒されます。
天然杉の名前も変わった名前が多いです。仁王杉、江戸杉、姉妹杉、二代杉などなど。どれも、形が特徴的でした。
斜面に生える杉たちは、斜面の傾斜に逆らって上へまっすぐ成長する性質があります。
天然杉の巨木たちも地形や日光が当たる方角の関係で、独特な形をしていました。曲がった大木もあります。
まっすぐな木はある程度の大きさになると、伐採されますが、曲がった木は売り物にならないので、伐採されずに成長することができます。こうして貫禄のある巨木として残ってきた大木を含むのが、巨大な天然杉群の特徴なのです。
ここで、一つ。中国の老子という人をご存知でしょうか?古代中国の哲学者の一人です。老子が残した言葉に、こんな言葉があります。
曲なれば即ち全し
まさしく、この天然杉の様子を人間に例えていった言葉です。
まっすぐな木はすぐに伐採されてしまうが、曲がった木は大木となり、寿命をまっとうすることができる、という言葉です。
この木たちをみて、そんな言葉を思い出しました。
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