地質や地形だけじゃないよ、ジオパークは。
2012年05月02日(水)
アズです。お久しぶりです。
この4月28日、佐喜浜川の奥にある段の谷山サイトに行ってきました。
今、このサイトは、海のイメージが強い室戸の中でも、にわかに注目を集めている「山のサイト」です。
その理由は、幹周りが数mから、大きなものでは12mを越えるような巨木が生えているのを、間近で見ることができるからです。その本数は30本以上!天然杉の巨木たちは、大きな自分の体を支えるために、急傾斜地に根を張り巡らせています。その根の一本一本が体を支え、水分を補給し、体調を維持するために必要とする大切な部分なのです。
その樹木たちの「体調」を調べに、室戸ジオパーク、佐喜浜源木を育てる会(段の谷山案内団体)、安芸森林管理署(段の谷山の所有主)、樹木医、天然写真家、緑サポーターなどの方々と一緒に山にあがってきたのです。
皆さんに注意してほしいことがあります。この段の谷山に生える樹木は国有林です。したがって、林野庁の所有になります。このサイトに入る時は、安芸森林管理署への入林届けが必要になります。勝手に入ってはいけません。そして、今回樹木医さんと一緒に段の谷山登山道をあがってわかったことがたくさんありました。例えば、登山道を歩く際は、木の根を踏まないように気をつけること。木は私たち動物のように話すこともできなければ、容易に移動することもできません。気がついてあげられる私たちが、樹木の根を踏まないように気をつける必要があります。そして、木にむやみに触ったり、登ったりしないこと。木にとってはとても負担になる行為なのだそう。
私は地球上に生まれて、まだ30年くらいしか経っていませんが、この巨木達は何百年と生き続けている大先輩なのです。人間がんばっても、まだそこまで長生きできません。先輩をいたわりましょう。
また、佐喜浜源木を育てる会の方が良いことを言っておられました。
「「宝物」を次世代・後生に残すために、この森を、そして佐喜浜を守っていくことが大事。そのためには、その森の状態を知ることも、伝え・広めることも必要」
ジオパークは地質や地形だけでなく、その上で暮らす生物も、人の暮らしや歴史や文化も包括し、そして守り、広める活動であると思います。この段の谷山サイトは大地と生物のつながり、そしてふもとの佐喜浜で暮らす人々とのつながりも感じることのできる場所です。
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